枡のお手入れ方法

ヒノキの枡は正しくお手入れすれば、何年も美しく使い続けることができます。
3つのポイントを押さえて、枡を長持ちさせましょう。

枡のお手入れ

3つのポイント

  1. 1使用後は「すぐ水洗い、すぐ自然乾燥」
  2. 2外側を(あまり)濡らさない
  3. 3水に長時間浸さない

ご使用前

枡の原材料であるヒノキには天然の殺菌作用があり衛生的に生産されていますのでそのままご使用いただけます。気になる場合は乾いた布巾で枡の内側を軽く拭いてください。

ヒノキに含まれる「ヒノキチオール」や「フィトンチッド」は天然の抗菌・防カビ成分です。これらの成分がヒノキ枡に殺菌作用をもたらしているため、新品の枡を特別に消毒する必要はありません。ヒノキが古くから神社仏閣の建材として重用されてきた理由のひとつが、この優れた抗菌性にあります。

初めて使う際にヒノキの香りが強く感じられる場合は、枡に水を入れて数分間なじませた後に捨て、乾燥させてからお使いいただくと、香りが穏やかになります。ただし、この香りこそがヒノキ枡の魅力でもありますので、お好みに合わせて調整してください。

ご使用後 — すぐ水洗い、すぐ自然乾燥

なるべく早く枡の内側と飲み口を水でさっと洗い流してください。軽く水を切って底を上にして自然乾燥させます。外側はあまり濡らさないようにしましょう。

お手入れの中で最も大切なのが「使用後すぐに洗う」ことです。日本酒や調味料などの成分が木に染み込んだまま放置すると、カビやシミ、臭いの原因になります。使い終わったらなるべく早く、以下の手順でお手入れしてください。

手順

  1. 1.枡の内側と飲み口(角の部分)に流水をかけ、指先でやさしくこすり洗いします。
  2. 2.外側はなるべく濡らさないようにします。外側が濡れると乾燥に時間がかかり、反りや割れの原因になることがあります。
  3. 3.軽く水を切ったら、底を上にして風通しの良い場所に置き、自然乾燥させます。
  4. 4.完全に乾くまで、他の食器と重ねず、風が当たる状態を保ちましょう。

水に長時間浸すことは厳禁です。木が過度に水分を吸収すると膨張・収縮を繰り返し、接合部の緩みや割れにつながります。「さっと洗って、すぐ乾かす」が枡のお手入れの鉄則です。

保管方法

湿気の少ない暗所での保管をおすすめします。高温多湿な場所や直射日光にさらすと割れ・ヤニ・漏れの原因となります。

木は呼吸する素材です。湿度が高い場所に長期間置くとカビが発生しやすくなり、逆に極度に乾燥した場所やエアコンの風が直接当たる場所では、木が急速に水分を失って割れや反りが生じることがあります。

理想的な保管場所は、直射日光が当たらず、風通しの良い棚の中です。食器棚に収納する場合は、通気が確保されるようにしまい込みすぎないことがポイントです。購入時のヒノキ削り節(緩衝材)を一緒に保管すると、適度に湿度を調整してくれる効果も期待できます。

長期間使わない場合は、新聞紙や和紙でふんわりと包んで保管するのもおすすめです。ビニール袋での密封は湿気がこもるため避けてください。

洗剤について

無加工の枡には食器用洗剤は使用しないでください。塩や重曹でやさしくこすり洗いし水ですすぎます。ウレタン加工された枡は中性洗剤を使いスポンジでやさしく洗えます。

無加工の枡

食器用洗剤(界面活性剤入り)は使わないでください。洗剤の成分が木に染み込み、香りや風味に影響を与えることがあります。汚れが気になる場合は、塩をひとつまみ内側に振りかけて指先でこすり洗いするか、重曹を水に溶かしてやさしく洗います。

ウレタン加工の枡

ウレタン塗装が施された枡は、木の表面にコーティングがされているため、中性洗剤とスポンジのやさしい面を使って洗えます。ただし、硬いたわしやクレンザーはコーティングを傷つけるため避けてください。

ヤニ(ベタつき)の対処法

ヤニは天然木材にはつきもので完全に防ぐことは難しいです。乾いた布やキッチンペーパーにエタノール(消毒用アルコール)を含ませベタつく部分を拭き取ってください。

ヤニとは、木に含まれる天然の樹脂成分のことです。ヒノキをはじめとする針葉樹には樹脂が多く含まれており、気温の上昇や経年変化によって木の表面にベタベタとした樹脂が滲み出してくることがあります。これは天然木ならではの現象であり、品質上の問題ではありません。

ヤニが出た場合は、エタノール(消毒用アルコール)を布やキッチンペーパーに含ませて、ベタつく部分を丁寧に拭き取ってください。エタノールは樹脂を溶かす性質があるため、効果的にヤニを除去できます。市販の消毒用エタノール(濃度70〜80%)で十分です。

特に夏場や暖房の効いた部屋ではヤニが出やすくなります。保管場所の温度が急激に変化しない環境を選ぶことで、ヤニの発生をある程度抑えることができます。

注意事項

  • 長時間の浸け置き洗いはお控えください
  • 食洗機・乾燥機の使用はお控えください
  • 電子レンジでの使用はできません
  • 水に長時間浸さないでください
  • たわしやクレンザーなど硬い素材でのこすり洗いは、木肌を傷つけるためお控えください
  • 直射日光の下での乾燥は急激な水分蒸発により反りや割れの原因になります
  • 漂白剤の使用は変色の原因になるためお控えください

ヒノキ削り節の活用法

枡の梱包に使われているヒノキの削り節(かんな屑)は、捨てずに活用できます。天然ヒノキの香りと抗菌成分を暮らしに取り入れる、3つの活用法をご紹介します。

プチヒノキ風呂

ヒノキ削り節を不織布の袋やお茶パックに入れ、お風呂に浮かべるだけ。自宅で手軽にヒノキ風呂の香りを楽しめます。フィトンチッドの効果でリラックスタイムがさらに豊かに。

天然の芳香剤

小皿や小瓶にヒノキ削り節を入れて玄関、トイレ、寝室に置けば、天然の芳香剤として活躍します。合成香料にはない、森林のような穏やかな香りが空間を包みます。

天然の防虫剤

ヒノキの香り成分には防虫効果があります。不織布袋に入れてクローゼットやタンスの引き出しに入れれば、衣類の防虫にも。香りが薄くなったら表面を軽くやすりがけすると復活します。

お手入れに関するよくある質問

枡のお手入れ方法は?+
使用後はなるべく早く枡の内側と飲み口を水でさっと洗い流し底を上にして自然乾燥させてください。ポイントは3つ。①使用後は「すぐ水洗い、すぐ自然乾燥」②外側をなるべく濡らさない③水に長時間浸さない。無加工の枡には食器用洗剤は使わず塩や重曹でやさしく洗います。
枡にカビやヤニが出た場合はどうすればいいですか?+
ヤニ(ベタつき)は天然のヒノキには起こりうる現象で品質に問題はありません。エタノール(消毒用アルコール)を含ませた布やキッチンペーパーで拭き取ってください。カビが発生した場合も同様にアルコールで拭き取り風通しの良い場所でしっかり乾燥させてください。
枡の寿命はどのくらいですか?+
適切にお手入れすれば何年もお使いいただけます。直射日光や高温多湿を避け使用後にしっかり乾燥させることが長持ちのコツです。経年変化でヒノキの色味が深まり使い込むほどに味わいが増していきます。
食洗機は使えますか?+
いいえ食洗機・乾燥機の使用はお控えください。高温と水圧により割れや変形の原因になります。電子レンジでの使用もできません。手洗いで水洗いし自然乾燥させてください。

正しいお手入れで、ヒノキ枡を一生の道具に。